３年間も尾行され続けた話
皆さん尾行された事はありますか？
今だから言えるが、私は３年間同一人物から尾行され続けた経験があります。
私は今まで尾行される人間は有名人かスパイぐらいだと思っていて一般人はそんな目にあうと思っていなかったので自分の身に起こってしまうなんて最初信じられませんでした。
私は何故尾行されてしまっているのか、なんとなくは理解していたので、どうしても捕まりたくないと外出先では試行錯誤を３年間繰り返してきました。
なので逃げ方も熟知する事となりました。
スパイでもないのに笑ってしまいます。。
どうしてそんな事になってしまったのかを、書き残しておこうと思います。
尾行されるきっかけ
ーデーターもないまま完治が難しい難病へ指定ー
このブログに何度か書いてきたように、私はオーストラリアに来て重症のインフルエンザから肺炎になった後にサイトカインストームによる後遺症に悩まされました。
最初入院先の病院でギランバレー症候群と診断され、点滴治療を５日間受けてからリハビリ期間に入りました。
私は最初在宅でのリハビリを希望し、理学療法士と全身の筋力回復を、作業療法士とは共に手や指などの機能回復の訓練をしてきました。
定期的に病院で回復状況を診断してもらうのですが、運悪くその診察前に頑張りすぎて手首の筋力低下が起こってしまいました。
どういうわけか、病院側の診察は私の病名はギランバレーではなく、完治の見込みが限りなく少ない慢性炎症性多発神経炎（CIDP）であろうと何の検査もせず判断しました。
この当時、私はリハビリの療法士達から一般人よりかなり回復が良いと褒められていた矢先で嬉しかったのと、早く自分の身体を元どうりにしたいという気持ちで痛くても眠くて辛くても１日も休まず負荷を掛け過ぎていました。
そんなある日、朝起きると急に手首が据わらなくなってブラブラな状態になりました。
怖かったけれど冷静にならなきゃと思い、何とかiPadを取り出し調べてみた所、過用性筋力低下という症状と完全に一致していました。ハードワークすると、こうなる現象はあるみたいです。
作業療法士に相談したところ、少しメニューを少なくして緩やかな物に変える事になったし、よくある事みたいで特に問題だと言われなかった。
寧ろ、指の回復は一般人よりかなり良かったみたいで褒められていたくらいでした。
多分、足はマラソンしたりして鍛えていた経験があるのと、指はピアノを弾いたりしていたので多分何もそういう事をしていない人よりは回復が早かったんだと思います。
そんな矢先に受けた難病である慢性炎症性多発神経炎（CIDP）の診断、かなり不可解でした。。
だってこのまま続けていけば、ちゃんと回復できるねという事しか言われていなくて急にこの診断です。。。
どうも調べてみると神経の病気はかなり診断が難しく誤診も多い分野との事が分かったので、私はセカンドオピニオンを取りたくてもっと権威のある先生に診てもらおうとしました。
予約を取って楽しみに待っていた日、きっと私の症状についてしっかり説明してくれるに違いないそう思っていた。
しかし期待は外れ、カルテをろくに見る事もせずただその権威ある医師は、私が彼女の手を握る強さだけで全くその前に出た病名と同じ診断を下した！
それでも回復のためには続けなければいけない、、モヤモヤした気持ちのまま、毎日リハビリを続けていた。
でも嬉しい事に少し全身を休めるプログラムをしていたせいか前よりも明らかに状況が改善してきていた。歩き方も手の使い方も含めて、、療法士達もこれで日常生活に戻れそうだね！元気になれそうで良かったね！とか励ましてくれていた。
希望が見えて来ていたそんな矢先、社会復帰のためのプログラムを受けるために通院しながら病院でリハビリを受けるように指示された。
病院が迎えに来る専用車でその場所まで向かい、リハビリできると喜んでいたら急に恐ろしい内容の検査をすべて受けるように提案された。
この時は、すでに回復してきているのが自分でも分かっていたし、療法士もそう太鼓判を押してくれていたにもかかわらず、、
ググってみたら慢性炎症性多発神経炎（CIDP）であれば症状が進んだり再発したりするはずなので私の病状には全く当てはまらない。
しかも、検査する前（検査結果が出る前）からある書類を書くことを強要してきた。
それはIV（点滴）を受けながら通院してリハビリをするとの事、そのためには検査が必要条件でしなければリハビリは継続できない事と書かれてあった。
要するに検査結果がどうであれ点滴治療をしながらのリハビリというプログラムが決まっている内容の書面。CIDPがどうかは対して重要でないのではないかと読み取れた。
そんな怪しい物にサインできない。説明を求めたが全く拒否するので、恐ろしさを感じた。
正当な理由があれば、医者が自ら出向いて説明するはずなのに同席もしていない所がかなりおかしかった。
ちなみに点滴だって血液製剤の一種なのでずっと摂取し続けるのはリスク、副作用や体の負荷もあるので、このまま治っていっているのにずっと取り続ける必要性もあるのか分からない。
私は理系人間なので、データーで説明してもらわないと納得できない。尋ねたが一切良い返答は貰えなかった。
検査内容は、
骨髄採取、
神経に直接電気を当てて波形を見る試験、
足の神経を何か所からか一部切り取る精検。
を依頼された。
どうしてCIDPを疑われているかのデーターや科学的な根拠は全く提示しない。それに加えてリハビリをするには上記の検査が絶対で検査結果に関わらず点滴治療が必須。
こんな怪しいことに同意はできないので、
私はサインを拒否してフェードアウトする事に決めた。
不安な日々
ーしつこい連絡と訪問ー
こんな怪しい条件は、人体実験されそうになっているのと同じだ
そう考えた私は不安を感じてはいたが自分で教えてもらった方法の運動をしたりウォーキングをしたりしながら段々と元の体力に戻りつつあった。
よく話を聞いてくれていた療法士の方が、私の決心を知っていろいろ教えてくれた。
本当に良い人だったから、今でも感謝している。
ただ疲れると体の痛みは出るし、足や手が攣ったりしたこともあった。
毎日不安でしょうがなかったが、必ず回復させたいそんな思いで自分で調べながらリハビリをしていた。
そんな時、ただでさえ精神的に疲れているのに、朝からひっきりなしに電話が鳴るようになる。
数分鳴った後、また掛けなおしてきてというのが何10分も続いて1日何回もその繰り返し。
あっという間に着信履歴が溜まっていく状態、はっきり言ってキモイ状態だ。。
こんなのにまともに対応していてはストレスになって体に良くない。
全部ミュートとブロックにしていたら、今度は朝、昼に誰かが何度もうちの前まで訪問してくるようになった。
最初は顔なじみの療法士達だったが、次からは全く知らない人の声、、当然共同玄関のロックは開けていないのだが、不思議な事にどうやって入って来るのか分からないのだが、ドアの前まで来るようになった。
多分、国と病院関係者の間で謎のネットワークでもあるのだろうか。。。
こういうのが、何か月も連続で続いた。
まあ、無視をすれば慣れてしまうのですっかり日常になっていた。
外出時に怪しい人影
ー３年続いた尾行ー
自分のビザの事もあるし、身体の機能を回復させるために学校を再開する事に決めた。
この頃には、体力が完全に元に戻って来ていないとはいえ歩くのはほぼ普通に問題なくなってきたのでいい機会だろうと思った。
足の機能回復のために、空いた時間は散歩したり、帰宅時にも寄り道をしてエクササイズのためにいろいろな場所を歩いたりするようになった。
疲れるけれど毎日本当に体力も筋力も回復してくるのが分かり嬉しくてこれが日課になっていた。
がある日、見た事があるような怪しい影がしょっちゅう後ろにいる気がするようになった。
その陰の正体は、どう見ても一度家に訪問しに来た男の影だ。
しつこく訪問してきていた人間の一人だ。
（後ろを振り返らないようにして携帯電話のカメラで確認すると背後に確認できる）
ゆっくり歩くと、物陰に隠れながら移動するが、
早歩きや走ったりすると急にその男も足取りを早くし前の方に来たりする。
間違いないと思った、、、
試しにいつもと違う店に寄り道してみた。
するとその男は前に見た時と全く違う格好で（まるで別人のような恰好で）、その店の中に入店してきたのである。
笑ってしまう本当の話だが、髪型も違うし、髭を生やしていた、、
変装ってやつか！！
スーツだったり、スポーツウェアだったり恰好も自由自在でスパイかと思う！！
まるで、自分がスパイ映画の中にいる気分になって、面白い経験をさせてもらったのかもしれない。
異国の地でスパイ映画の体験なんてなかなかできる事じゃない！！
最初は気味が悪かったのだけれど、段々慣れて来て、冷静に姿を隠せるようになった。
本当に笑ってしまう。。。
その男による尾行は、途切れ途切れだが今思い起こせば３年も続いたのだから凄い。
突然スーパーに入って来て私がいる棚の迎え側で対面した事もあるし、本屋で隅に隠れていた事もある。
見られていないと思っていたとしたら、うける。
何が目的で尾行していたのかは、本当に謎だけれど、
２つの可能性があると思う。
１つは連絡が突如とれなくなったので、何とか病院に捕まえて戻せないか狙っていた。
２つは私に対する病院の対応が悪かったので、それを外部に話すことを恐れての監視。
現に私が学校の中で、病院に入院したりリハビリした事を気にせず話し始めたあたりから尾行が始まったので、２の可能性も濃厚かなと思っている。
今考えると笑える話だが、冷静に考えると凄い話なのかもしれない。
ただ私は尾行も対処できて怖くないので、そのことについて下に書きたいと思う。
もし誰かにつけられている人がいたら参考になるかな？とも思う。
尾行を見つけた時の対処方法
ー適切に向かい合う方法ー
1. 尾行を発見しても気づかない振りをする。無視を決め込んで、後ろは振り返らない。
2. 日常のルーティーンを外で見せない。具体的に言うと、同じ時間に同じ場所を通らない。帰宅時はコロコロ帰宅ルートを変える事。どこにいるか予測できない行動を作り出すように日々工夫する。
３．携帯電話を触って電話をしている振りをする。ヤバそうであれば警察に掛ける。
４．住所がばれている時点でやばいので、外出時は携帯電話のGPSを必ずOFFにする。
５．ゆっくり歩いたり、早く歩いたり、予測できない動き方を心がける。
６．公共交通機関の駆け込み乗車及び、下車。
７．目的地がある場合は目的地に直で向かわずに必ずフラフラと寄り道をする。
８．逆向きのバスに乗って直ぐ降りて路線変更。
（上手くいけばターゲットを置き去りにする事も可）
９．携帯電話は常に手に持つ。（証拠を取ることができるため）
10. ともかくゆっくり歩いて、つけにくい環境を作り出す。カメラで写真撮影しながらノロノロ歩くのは楽しくていい。
この上の方法のどれかで、大体は尾行を撒くことが可能だったと思います。
全て試しました。臨機応変に組み合わせていくと完璧と思われます。
そうこうしているうちに、段々と尾行されなくなった。
結局なんのための尾行だったのだろうか、謎が深まるばかりだ！！
３年間も尾行されていたなんて今考えても笑える。
しかし、簡単にバレていてダサいスパイだったと思う。
当時はそんな余裕なかったが、今考えれば写真撮っておけば良かったなと思う。
いろんな恰好をしていてかなり面白かった。。。
それに捕まえられて検査と投薬されなくて、良かった！！
私はあなた達のモルモットではない。意思がある人間だ！！！
私が今まで話して来たことの裏も取れず、ガッカリしましたか？
３年間の尾行の努力が実らなくて残念でしたね！！！！
私の身体はなぜか前よりも上位互換されています。
今日も元気に楽しく生きていこうと思えます。
本当に良かった！
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