猫の手借りて、オーストラリア大解剖。

オーストラリアで体験したアッと驚く事、信じられない事実をシェアします!

移民頼みの経済対策!?

 

オーストラリアは移民を国に招く事で経済対策をしている国である。

 

経済成長における三大指標というものがあり、それは3Psと呼ばれていて有名だ。

 

3つのPPopulataion(人口)Participation(参加)Productivity(生産性)の意味だ。

 

この3つの指標を見る時に検討する事を少し詳しく説明すると、以下のようになる。

 

Populataion(人口):

 

どれだけの人がこの経済社会に存在するか。

 

Participation(参加):

 

その人口のうちの何人が働いているか。

 

Productivity(生産性):

 

その経済参加している人達が労働においてどれだけの価値を生み出しているか。

 

オーストラリア財務省は、経済対策においてこの3つの指標を重視しているため、労働参加人数を増やすためにも人口増加を望んでいます。

 

そして、その数が増えれば当然母数が増えるので経済における生産性も上がると考えている。

 

移民の受け入れで、人口増加を目指しているのは過去の政治家の発言などからも知っていたし、あくまで私達のような一時的滞在ビザでオーストラリアに在住する人間は経済に貢献するという目的で受け入れているという事も知っていた。

 

しかしオーストラリアは実際どの程度、海外からの移民に頼っているんだろうか?

 

昨日、オーストラリアン・ファイナンシャル・レヴュー の以下の記事で具体的なデーターが混載されていて面白かったのでその事について書いてみたい。

 

 

www.afr.com

 

この記事を読むと、オーストラリアの人口増加率は年々下がってきている。

 

そのため上記の3Ps を考えると、経済的に影響があるのではないかと不安視しているのである。

 

それで驚いたのが、主に海外からの移民が入ってこなくなったために失った人口数だ。

 

各州で纏めると以下のようになる。

 

NSW(ニューサウスウェールズ州)

446,000

Victoria (ヴィクトリア州)

398,000

Queensland (クゥイーンズランド州)

134,000

ACT (オーストラリア首都特別地域)

28,000

South Australia(南オーストラリア州)

14,000

The Northern Territory(ノーザンテリトリー州)

18,000

Western Australia (西オーストラリア州)

14,000

Tasmania (タスマニア州)

6,000

 

これ合計してみると、結構な数で 1,058,000にもなってしまう!

 

ちょっとビックリ!!

 

しかも過去10年間の統計によれば、平均的な人口増加の割合は1.6%に対して海外からの移民(一時滞在ビザで在住する海外からの移民や留学生も含む)の割合は0.9%にもなるとの事だ。

 

とすると、平均人口増加率の半分以上が、移民で占められている事になる。

 

ただこの記事の不可解な点は、ビザごとの割合が記載されていない事だ。

 

またオーストラリアは留学生の受け入れは一種のビジネスと捉えている所がある。

 

その証拠に海外留学生の受け入れが観光業界よりも利益に繋がっている州もあるぐらいで、現に留学ビジネスは4番目に大きい輸出産業となっている事実がある。

 

そういった事情もあり、COVID 19で国境が閉ざされて打撃を受けている各教育団体や州組織が政府に何度も留学生受け入れをプッシュしている状況が起こっている。

 

でも果たしてそれはオーストラリアにとって良い事なのだろうか?

 

現在、海外には約40,000人ものオーストラリア人が帰国したいのに帰国できない状況が起こっている。

 

なぜなら、隔離ホテルが確保できないのと航空機の減便が起こっているからだ。

 

だからスコット・モリソン首相は、留学生の受け入れよりもこのオーストラリア人達を最優先に帰国させることが先決だと主張している。

 

この事に多くの留学をしたい日本人が文句を言っているのをSNSでよく目にする。

私はそれを見るととても複雑な気分になる。

 

なぜなら私はスコット・モリソン首相はオーストラリア人の事を一番に考えているいい首相だと思っているからだ。

 

逆の立場で考えてみて欲しい。

 

もし、あなたが海外に滞在していて自国に帰国したい。それなのに日本が経済優先のために留学生の受け入れの方を優先して帰れなくなったら…

 

それって要は、自国民の事を見捨てて直ぐに手に入りそうなお金の方を優先するという事になる。

 

目先の学費という名の利益を優先して、自国民も大事にできない国だとしたらそんな人道的でない国に急いで留学したいんですか?

と問いたい。

 

留学後は移住したいという望みを抱いている人もいるのかもしれない。

 

しかし現状オーストラリアで永住権のビザを取るのはかなり厳しい、、

 

何故ならここも昔より不景気で尚且つCOVID19の影響により働きたいのに職に就けない人が昔より増えている。だから移民を増やすと仕事が取られてしまうのではないかと不安に思い反発する人も結構いる事が事実だ。

 

そのために、政策として永住に繋がるビザの発行件数を大幅に減らしている。

これは年々そうだが、最近特に激しくなっている傾向だ。

 

その一方では、莫大な金額をかけてビジネスを自分で立ち上げたり、土地に投資したりするビザに関しては大幅に発行件数を増やしている状態が続いている。

 

何が言いたいかというと、オーストラリア政府は国民の支持を減らさないように尚且つ手っ取り早く投資という方法で利益を得る方法をとっている。

 

しかし、経済界からの反発も根強い。

 

なぜならどこの国でも、自国民がやりたがらない不人気な職種は人手不足が発生するのが普通だ。それはオーストラリアでも例外ではなく労働者を探すことにとても苦労している。そうなってくると当然、生産性も上がらなくなるので外国人が欲しいという事だ。

 

人気がない職場という事は、当たり前だけれど、人気がある職種よりオーストラリア人にとって魅力がない場所という事になる。だけれど、外国人であれば学費が高いので無理して働くし、ビザが取れると思えば我慢もするだろう。

 

私はこういう移民頼みの経済対策はおかしいと思っている。

 

オーストラリアの労働環境を悪化させる危険があるし、尚且つ多額な学費で儲ける留学ビジネスという形に経済利益を依存する構造が出来上がってしまうからだ。

 

今回これだけ経済関連の有識者らが大騒ぎしている所を見ると、ハッキリ言って留学生という存在に頼りすぎていて自国で経済発展させる努力が少ないように思ってしまう。

 

その政策に疑問を持ち、自国民を優先しようとしているのが今のオーストラリア首相であるのならばスコット・モリソン首相は大変良い首相だと思っている。

 

移民頼みの経済対策から脱却すれば、もっとオーストラリアも風通しが良くなる職場が増え自国のみで成長できる力が付くだろう。

 

全体的に良い職場環境が増えれば、未来になった時に外国人が搾取されずにオーストラリア人と同じような環境で等しく働くことができる機会が増えるのではないだろうか?

 

経済が活性化すれば当然、教育などに使える予算も増えるのでこんなに高額な授業料を留学生からとる事をしなくてよくなる方法だってあるのではないだろうか?

 

私の大好きなオーストラリアという国が移民頼みの経済対策から脱却する未来を私は願っている。

 

それに日本ももっと私利私欲でなくて未来の自国民を優先に考える政治を行う人間が増えればいいなとも願っている。

 

 

 

 

 

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