猫の手借りて、オーストラリア大解剖。

オーストラリアで体験したアッと驚く事、信じられない事実をシェアします!

非常階段に閉じ込められた話

 

なんと私は、オーストラリア、パースのビルの非常階段に閉じ込められた経験があります。

 

私はホラー映画も見るのが好きだが、そのジャンルの中にある閉鎖空間物のシーンに入り込んでしまったような気分になりました。

 

なかなかできない体験だったと思います。

 

閉じ込められてしまったと分かった瞬間、かなりヒヤッとしたし、ホラー映画の主人公になってしまった気分でした。

 

どうしてそんな事になってしまったのか、書いていこうと思います。

 

その日は英語検定試験IELTS(アイエルツ)を受験するためにとあるNorthbridge(ノースブリッジ)のビルディングに向かった。

 

このビルディングはこの試験会場だけではなく、他にも事務所などが入居していて階数があるために当然、非常階段もあった。

 

アイエルツは午前中にスピーキングテスト、午後からはリスニング、リーディングそしてライティングが行われた。

 

午前中にスピーキングテストが終わってからは、少しそこら辺を散策したりお昼を食べたりして過ごした。

 

アイエルツは試験科目の合間毎に特に休み時間がないので、良いスコアーを出すためには実質は途中にトイレに行かない方が良い。

 

行くとその分の時間が削られてしまうので不利になってしまうからだ。

 

だからこの日も、私はお昼休憩が終わり午後の試験が始まる前にお手洗いに行っておこうと思った。

 

だけれど、その会場の中にあるトイレは一つしかなくメチャクチャ込み合っている。

それに、試験時間にも遅れたくない。

 

だからこそ、私はその時にこの例の非常階段の方に向かってしまった。

 

それにはどうしてもエレベーターに乗りたくない事情があった。

 

なぜなら私は、この試験を受ける少し前に自分のアパートメントに設置されているエレベーターを使用した時に、急に止まって少しの間動かなくなった経験があったからだ。

 

おんぼろのエレベーターだったせいもあるかもしれないが、そのビルディングのエレベーターもそんなに新しい型に見えなかったので少し不安に感じてしまった。

 

もしもの事があるといけない、そう思って非常階段に通じる扉を開いてしまった

 

まさか、閉じ込められるなんて事は知らずに、、、

 

 

その扉は凄く重かった!

 

扉を開けて、非常階段の方へ向かうと真っ暗闇だったが自然と蛍光灯が灯った。

 

だけどその灯りは、たまに点滅して途切れ途切れだ、、

 

 

それにかなりの静寂だ。。

それに誰もいない私だけの空間。。

コンクリートに囲まれた無機質な空間。。。

 

 

1階だけ下の階に下がってみる。

 

事務所や会社などが入っているビルなので、この階にも当然トイレがあるはずだ。。

 

扉のレバーに手を掛けて開けようとしたが、全然ビクともしない。

 

なぜだ?

 

扉が重かったから、私の力が入っていないのだろうか、、

 

そんなはずはない。

 

そもそもそのレバー自体がロックされているようになっていて全く動かない。

 

正直、血の気が引いた。。。。

 

もしかして、、、

 

今までに鑑賞してきた密室系ホラー映画の映像が私の脳裏に連続で蘇って来た!!

 

これはまずいぞ!!!!!

 

 

でも一つだけ良い事がある。

私は殺人犯と共に閉じ込められているわけではない。

 

襲われる危険はないんだ、死なないんだ!

だから自分は無事なんだ!!!

 

 

何度も言い聞かせて、どうしようか考えた。

 

まずは、さっきいた階の扉に戻って開くか試してみよう。

 

非常階段に入れたという事は、もしかしたら私達がいるフロアーの扉は解放されているのかもしれない。

 

生まれて初めて、無神論者の私が本気で神に祈った!!

いや、すべての神に祈ったかもしれない!!!!!!

 

元来た場所に戻り、手を合わせ祈りを捧げた後、そっと扉のレバーに手を掛けた。

 

動かない。。。。。。。

 

絶望の時が一瞬流れた。

 

この階は受験生など人が多いから誰か気づいてくれるかもしれない。

そう思った私は、扉を力いっぱい拳で叩いて大声を張り上げた!!!

 

HELP ME!!

I'm TRAPPED HERE!!!!

 

助けて!!

ここに閉じ込められた!!!!

 

 

私の声が冷たいコンクリートに共鳴し大きく響いた。

しかし、その後も扉が開くことはなかった。

 

 

扉はかなり分厚かったし、重かったから外にまで聞こえないんだろうな。

 

 

手がジンジン痛くて泣きたくなった。

 

 

泣いてる場合じゃない、何とかしなくては、

試験開始まであと何分だろう、、

 

スマホで確認する。あと15分はある。

 

それまでにここから抜け出したい。

試験に間に合わせてくれなど、贅沢は言わない。

出してください、、お願いします。

 

また祈った、、

 

まてよ!

スマホがあるんだから試験会場の事務所に電話すればすべて解決するんじゃ!!!

 

 

初めて真剣に電話嫌いの私が電話という発明品に感謝した。

 

 

自然とホッとして緊張がほぐれ笑えて来た。

 

 

スマホを開いて、メールから連絡先を探す。

 

後は掛けるのみだ!

 

掛けようとしたが、、なんと途中でプツプツと途切れてしまう。

画面を確認したらアンテナの立ち上がり方がかなり悪いことに気づいた。

 

さっきは、受信メールから確認したから電波は関係なかったんだ。。

 

また血の気が引いてきた。。。

 

でも殺されるわけではないので、何とかなる。

 

冷静になれ!!

全ての扉を確認しろ!!!

それから悲観するんだ、諦めるな!!!!

 

落ち着いて階段を下がり、一つずつ扉を確認していった。

 

最後の一つになった時、身体が震えた。。。。

 

開かない!!!!!!!!!!!!!

 

どうしよう。。

 

何だか考えていたら眩暈がして来た。

 

何とか抜け道がないんだろうか。。。?

 

通路をウロウロしていたら何と、業者専用の荷物搬入口を見つけた!

 

ここから

出れるかもしれない!!

 

 

近づいていったら、少し外の光が照りこんでいる場所があった。

しかもそこだけシャッターになっている!!

 

シャッターが開けば出れるかもしれない。

 

オープンの方にレバーをひねってみた、なんと開いた!!

 

ただ問題はこのシャッター2重構造になっている。

 

一番外側のも同じように開けようとした瞬間、

気味が悪いカシャッという音が聞こえた。

 

そして、な、な、なんと

シャッターとシャッターの間に

挟まれるように閉じ込められてしまった!

 

 

この時はどうしようという感覚を通り越して笑いが止まらなくなって来た。

 

ただこのシャッター隙間が空いているタイプだったので本当に救われた。

神がいると思った。

 

(いやいやただの構造です...)

 

 

スマホを確認したら、電波がちゃんと通っている。

無事電話を掛ける事ができた。

 

 

あんまりにも必死だったので何を言ったのか全く覚えていないが、一つだけ言える事それは午前中のスピーキングテストよりもかなり積極的に多くの言葉を発したという事。

 

それにこんなにも自分の思いや感情を表現したのは初めてだった事。

この会話力が試験で発揮されていたら満点だったと本当に真剣に思ってしまう。

 

やはり何とか伝えたいという気持ちが大事なんですね!!

 

まあ伝えなくちゃ出れなくなってしまうから、必死です。

 

自分でも滝のように喋っていてビックリしました。

 

数分も経たないうちにそのシャッターが開き、またそのビルに戻った私。

試験会場についたら軽く騒ぎになっていてメチャクチャ恥ずかしかった。。

 

 

アイエルツ試験は大嫌いなはずなのに、この時ばかりは密室空間から抜け出した喜びが勝って、自分の席に着くとき幸せさえ感じてしまいました。(本当にバカです!)

 

 

しかし何で、非常階段に繋がる扉に進入禁止とか貼っておかないんだろう!

 

誰でも私みたいな目に合う可能性もあって普通に危ないと思ってしまった。

 

非常階段に閉じ込められた経験から、安易にそこに進入してはいけないなと思うようになった。ただそうなって来ると、エレベーターしか使えないわけでそれもちょっと困る。

 

だからオフィスやその建物に詳しい人に尋ねてからしか侵入してはいけないんだろう。

 

安易に信用して足を踏み入れると、

閉じ込められてしまう可能性があるという大事な事を、

オーストラリアで学ぶことができました!!!

 

 

 

 

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